賃貸の申し込みから
契約までの完全ガイド

CHAPTER 03|入居審査って何を見られる?必要な書類は?契約書のどこを読めばいい?初めての契約の不安を、このページですべて解消します。

契約書と鍵のイメージイラスト

公開日:2026年7月4日|最終更新日:2026年7月5日

申し込みから入居までの流れ|約2週間かかる

賃貸契約書にペンで署名している手元
契約書へのサインは「読んで、質問して、納得してから」。この順番だけは守りましょう。
  1. 入居申込書を提出(1日)

    内見で気に入ったら申込書を記入。氏名・勤務先(学校)・年収・連帯保証人などを記載します。この時点ではまだ契約ではなく、キャンセルも可能。

  2. 入居審査(3日〜1週間)

    大家さんと保証会社が「家賃を払える人か」を審査。収入・職業・人柄(対応の丁寧さも見られます)がポイント。

  3. 重要事項説明を受ける(1日)

    宅地建物取引士から物件と契約条件の説明を受けます。不明点はここで全部質問してOK。オンライン説明(IT重説)に対応する会社も増えています。

  4. 契約書に署名・押印+初期費用の支払い

    契約書にサインし、初期費用を振り込み。入金確認後に契約成立です。

  5. 鍵の受け取り(入居日当日)

    契約開始日以降に鍵を受け取り、いよいよ入居!

ここがポイント

申し込みから契約完了までは一般的に約2週間。連帯保証人が遠方在住の場合は書類の郵送で+1週間かかることも。入居希望日から逆算して動きましょう。

必要書類一覧|早めに準備しておこう

契約時に慌てないよう、以下の書類は部屋探しを始めた段階で準備しておくとスムーズです。

賃貸契約の必要書類
書類入手場所メモ
身分証明書運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど
住民票市区町村の役所・コンビニ交付発行から3ヶ月以内のもの。マイナンバー記載なしを指定されることが多い
収入証明書勤務先・役所源泉徴収票や課税証明書。新社会人は内定通知書でOK
印鑑認印で可の場合が多いが、実印+印鑑証明が必要な物件も
銀行口座の情報家賃引き落とし用。通帳やキャッシュカード
連帯保証人の書類保証人に依頼保証人の収入証明・印鑑証明など。保証会社利用なら不要な場合も

学生・新社会人のヒント

学生は本人に収入がないため、親名義で契約するか、親を連帯保証人にするのが一般的です。合格前に部屋を押さえられる「合格前予約」制度がある物件も。新社会人は内定通知書が収入証明の代わりになります。

入居審査では何を見られる?通るコツ

審査の基準は「家賃を継続して払えるか」。具体的には次の点がチェックされます。

もし審査に落ちたら

落ちても他の物件では通ることがよくあります。①家賃を下げる、②別の保証会社を使う物件にする、③親名義で契約するの3つが有効な対策です。理由は教えてもらえないことが多いので、切り替えて次に行きましょう。

契約書・重要事項説明で必ず確認する8ポイント

2人で契約書類を確認しながら署名している様子
重要事項説明は宅地建物取引士の同席が義務。わからない言葉はその場で全部質問してOKです。

契約書は難しい言葉が並びますが、トラブルになりやすいのは実は決まった箇所。以下の8つだけは必ず確認しましょう。

注意

「なんとなくサイン」は絶対NG。重要事項説明で理解できない箇所があれば、その場で質問して解消してから署名しましょう。あとから「聞いていない」は通用しません。契約書の控えは退去まで大切に保管を。

保証会社の審査は何を見ている?仕組みを知れば怖くない

いまの賃貸契約では、大家さんの審査より保証会社の審査のほうが実質的な関門です。仕組みを知っておくと対策が立てやすくなります。

つまり「審査に落ちた=どこも借りられない」ではなく、物件を変えれば保証会社も変わるので道はあります。不安がある人は、申し込み前に「この物件の保証会社はどこですか?」と聞いてみましょう。なお、携帯料金(端末分割払い)の延滞は自覚がないまま信用情報に載っていることがあるので、心当たりのある人は要注意です。

18歳・19歳でも一人で契約できる?

成人年齢の引き下げにより、18歳から親の同意なしで賃貸契約を結べるようになりました。ただし実務上は、収入のない18・19歳の単独契約は審査で厳しく見られるため、親名義契約または親の連帯保証を求められるのが現実です。「法律上できる」と「審査に通る」は別物と覚えておきましょう。

契約金の支払い方法とタイミング

【予習】退去時はこうなる|入居前に知っておくと得

まだ入居前ですが、退去の流れを知っておくと「今やるべきこと」が見えてきます。

  1. 解約予告:契約書で定められた期限(1〜2ヶ月前)までに管理会社へ連絡
  2. 退去立ち会い:荷物を出した部屋を管理会社と一緒に確認し、傷・汚れの負担を協議
  3. 敷金の精算:クリーニング代・借主負担の修繕費を差し引いた額が1〜2ヶ月後に返金

このとき効いてくるのが、入居時に撮っておいた傷・汚れの写真です。「元からあった傷」を証明できれば、不当な修繕費請求から自分を守れます。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、経年劣化・通常使用による損耗は貸主負担が原則とされています。高額な請求に納得できないときは、このガイドラインの存在を伝えたうえで、自治体の消費生活センターに相談しましょう。

初期費用の見積書はここを見る|外せる項目がある

申し込み時にもらう初期費用の見積書には、実は「交渉すれば外せる(変えられる)可能性がある項目」が混ざっていることがあります。すべて悪質というわけではありませんが、内容を理解せずに払う必要はありません。

見積書でチェックしたい項目
項目相場チェックポイント
室内消毒・抗菌施工料1〜2万円任意のことが多い。「外せますか?」と確認する価値あり
24時間サポート・安心サービス1〜2万円水漏れ・鍵トラブル対応など。内容と任意かどうかを確認
簡易消火器・防災グッズ代数千円〜1万円不要なら外せるか確認
火災保険料1.5〜2万円/2年自分で選んだ保険に変更できるか確認(半額程度になることも)
仲介手数料家賃0.5〜1ヶ月分法律上の上限は1ヶ月分+税。半月分の会社を選ぶ手も

交渉のマナー

強引な値切りは審査の印象を悪くします。「この項目は任意ですか?」「外した場合の条件はありますか?」と確認ベースで丁寧に聞くのがコツ。誠実な会社なら理由も含めて説明してくれます。

「普通借家」と「定期借家」の違いに注意

賃貸契約には2種類あり、うっかり見落とすと「2年後に必ず退去」という事態になりかねません。

普通借家契約と定期借家契約の違い
項目普通借家契約定期借家契約
更新原則できる(借主が希望すれば継続)原則できない(期間満了で終了)
家賃相場どおり相場より安いことがある
向いている人長く住みたい人(一般的な選択)留学・転勤までの期間限定で住む人

物件情報の「契約期間」欄に「定期借家」「定借」とあったら要確認。長く住むつもりなら普通借家契約の物件を選びましょう。

申し込み後のキャンセルはできる?

契約成立前(重要事項説明を受けて契約書に署名・入金する前)ならキャンセル可能で、申込金を払っていても返金されるのが原則です。一方、契約成立後のキャンセルは「解約」扱いとなり、支払った礼金や日割り家賃は戻らないことがほとんど。「とりあえず申し込んで押さえる」は可能ですが、契約書に署名する前に気持ちを固めましょう。

審査の連絡が来ない…どれくらい待つ?

入居審査は通常3日〜1週間。1週間を過ぎても連絡がなければ、遠慮なく不動産会社に進捗を確認してOKです。書類の不備や連帯保証人への連絡がつかないことが原因で止まっているケースも多く、確認の一報で一気に進むことがあります。

入居時にやるべきこと|「入居時チェック」で敷金を守る

鍵を受け取ったら、荷物を運び込む前に部屋の傷・汚れをスマホで撮影しておきましょう。壁のへこみ、床の傷、水回りのカビなどを日付入りで記録し、管理会社に共有しておくと、退去時に「元からあった傷」の修繕費を請求されるトラブルを防げます。多くの物件では入居時チェックシートが渡されるので、必ず期限内に提出してください。