9月1日の防災の日に、家族でやる「おうち防災訓練」5つのメニュー
9月1日は「防災の日」、その前後の8月30日から9月5日までは「防災週間」です。1923年の関東大震災が起きた日にちなんで定められました。
学校や職場では訓練がありますが、家庭ではなかなか機会がありません。でも実は、家でやる訓練こそがいちばん効きます。災害が起きたとき、避難所より自宅で過ごす時間のほうが圧倒的に長いからです。
特別な準備がいらず、1日で終わる5つのメニューを紹介します。全部やっても半日ほど。今年の9月1日、家族でやってみませんか。
メニュー1 夜1時間、電気を消してみる
いちばん手軽で、いちばん発見が多い訓練です。日が暮れてから、部屋の照明を消して1時間過ごします。
- 懐中電灯やランタンを、置き場所から実際に取り出してみる
- スマホのライトを使うと、電池がどれくらい減るか確かめる
- 明かりが1つだと、家族がその周りに自然と集まることを体験する
やってみると「ライトが1つでは足りない」「電池が切れていた」といった穴が必ず見つかります。この気づきこそが訓練の成果です。対策は停電への備えにまとめています。
メニュー2 ポリ袋でごはんを炊く
カセットコンロと高密度ポリエチレンの袋があれば、水道も電気も止まった状態で温かいごはんが作れます。
- 袋に米0.5合と水100ミリリットル強を入れ、空気を抜いて袋の上のほうで結ぶ
- 鍋の底に皿を敷いて湯を沸かし、20〜30分湯せんして10分蒸らす
はじめては必ず戸惑うので、平時に一度やっておく価値があります。子どもも喜んで参加してくれるメニューです。手順とレシピは停電・断水時の食事術へ。
メニュー3 携帯トイレを1回だけ使ってみる
抵抗があるかもしれませんが、これがいちばん差のつく訓練です。「本番が初めて」だと、家族、とくに子どもが強く戸惑います。
- 便器に1枚目のポリ袋をかぶせ、その上に携帯トイレの袋をセットする
- 実際に使ってみる(水を入れて、凝固剤の固まり方を見るだけでも十分です)
- 袋を結んで、保管する場所まで運んでみる
1回分を使ってしまいますが、得られる安心感はその何倍もあります。必要数の計算は災害時のトイレ対策をご覧ください。
メニュー4 災害用伝言ダイヤル171を試す
171は、毎月1日と15日、そして防災週間(8月30日〜9月5日)に体験利用ができます。防災の日は、まさにその期間中です。
- 171にかけて、1を押し、自宅の電話番号を入力して伝言を録音する
- 別の電話から171にかけ、2を押し、同じ番号を入力して再生する
ポイントは、家族で「どの電話番号をキーにするか」を1つに決めること。ここがずれていると、本番でお互いの伝言にたどり着けません。使い方は安否確認と情報収集で解説しています。
メニュー5 避難所まで実際に歩く
地図で見るのと、歩いてみるのとではまったく違います。
- ハザードマップで自宅の危険と避難先を確認してから出発する
- 途中のブロック塀、自動販売機、細い道、アンダーパスなど「危ない場所」を家族で指さして確認する
- 大人の足で何分かかったかを覚えておく。子どもや高齢の家族と歩けば、もっとかかります
雨の日や夜だとどうなるかも、歩きながら想像してみてください。
子どもが飽きないための工夫
小さなお子さんがいる家庭は、訓練を「イベント」にしてしまうのがコツです。
- 「今日は電気が使えない日」と名前をつけて、キャンプのように楽しむ
- ポリ袋ごはんは、袋をもむ係を子どもにお願いする
- 備蓄しているおやつを、この日の特別なおやつにする
- 終わったら、できたことをカードにシールで貼っていく
怖がらせる必要はありません。「知っていればできる」という感覚を持ってもらうことが目的です。
最後に、備蓄の入れ替えまでやると完璧
訓練のあとは、そのまま点検の日にしてしまいましょう。
- 食品と水の賞味期限を確認し、期限が近いものは今日の食卓へ
- 電池の残量と、ライトの点灯確認
- 子どもの服やおむつのサイズ、薬の期限
- 夏物と冬物の入れ替え(夏と冬の災害対策)
9月1日を「わが家の防災点検の日」に決めてしまえば、あとは毎年繰り返すだけです。1年に1度でも続けることが、いちばんの備えになります。