非常用持ち出し袋の中身リスト
最低限の20点+家族別の追加リスト

持ち出し袋は「避難所で最初の1〜2日を過ごすための袋」です。あれもこれも入れて背負えない袋にするのが一番の失敗。まず20点、そこに家族分を足します。

非常用リュックと水・ラジオ・救急セット・懐中電灯・笛などの中身のイラスト

先に知っておく3つのルール

  1. 重さの上限は「背負って走れる」まで。目安は男性15kg・女性10kg・子どもは体重の1割程度。詰めたら一度、家の周りを歩いてみてください
  2. 持ち出し袋と備蓄は別物。1週間分の水や食料は家に置く備蓄の仕事。袋には1〜2日分だけ
  3. 置き場所は玄関か寝室。取りに行けない場所(納戸の奥・2階の押し入れ)にある袋は存在しないのと同じです

最低限の20点【基本チェックリスト】

袋そのものは何がいい?

両手が空くリュック型一択です。防水性があればベスト、なければ中身をポリ袋で包めば十分。市販の「防災セット」を買った場合も、中身を一度全部出して、自分の家族に必要な物へ入れ替えてください。

家族構成別・追加リスト

赤ちゃんがいる家庭(+詳細はこちら

子どもがいる家庭

高齢者がいる家庭(+詳細はこちら

女性

ペットがいる家庭(+詳細はこちら

置き場所と「分散」の考え方

年2回の見直しで「死んだ袋」にしない

持ち出し袋の最大の敵は「作って満足」。食品と電池は静かに期限が切れ、子ども服はサイズアウトします。見直しは年2回、日付で固定してしまいましょう。おすすめは「3月と9月」(防災週間・防災の日に合わせる)または家族の誕生日など忘れない日。

  1. 食品・水・電池の期限チェック → 期限が近い物は日常で消費して補充
  2. 衣類のサイズ・季節を入れ替え(夏は冷却グッズ、冬はカイロ)
  3. 書類のコピー(連絡先・保険証)が最新か確認
  4. 背負って重さを確認 → 増えていたら「1〜2日分」に絞り直す

袋の準備ができたら、次は「家に置く備蓄」を。持ち出し袋と備蓄の両輪で防災は完成します。

水・食料の備蓄ガイドへ

重さの目安と背負い方:走れない袋は役に立たない

持ち出し袋にありがちな失敗が「詰め込みすぎて重くて動けない」です。目安は次のとおりです。

持ち出し袋の重さの目安
対象重さの目安補足
成人男性10kg前後まで体力に自信がなければ7〜8kg
成人女性7kg前後まで抱っこの子どもがいるなら5kg以下に
高齢者3〜5kgキャリーカート併用も検討(ただし階段・ガレキでは背負う前提)
小学生1〜3kg自分の着替え・おやつ・ライト程度

「一次持ち出し」と「二次持ち出し」に分ける

すべてを1つの袋に入れようとするから重くなります。「逃げるときの袋」と「あとで取りに戻る箱」に分けるのがプロのやり方です。

0次の備え:ふだん持ち歩く「ポケット防災」

災害は外出中にも起きます。ふだんのかばんに、モバイルバッテリー・小さいライト・ホイッスル・絆創膏・常用薬1回分・10円玉数枚(公衆電話用)・携帯トイレ1個を入れておく「0次の備え」もおすすめです。全部で数百グラムに収まります。

持ち出し袋のQ&A

Q. 市販の防災セットを買えば十分?

A. 出発点としては優秀ですが、「そのままでは足りない」と考えてください。市販セットにはあなたの家族専用の物(薬・眼鏡・粉ミルク・アレルギー食・ペット用品)が入っていません。買ったら一度全部出して中身を把握し、家族仕様に追加・入れ替えするところまでがセットです。

Q. 貴重品はどこまで袋に入れる?

A. 現金(小銭多め・1万円程度)と、通帳・保険証・免許証・マイナンバーカードのコピーまたはスマホ撮影データで十分です。原本を袋に入れっぱなしにするのは盗難・紛失リスクのほうが高いのでおすすめしません。原本は避難直前に財布ごと持ち出す動線で。

Q. 置き場所は玄関以外だとどこがいい?

A. 優先順位は「玄関 → 寝室 → 車」です。寝室は夜間の被災に備えて。車は普段使いする人なら追加の備えとして有効です(夏の車内高温に耐える物だけ。季節別対策参照)。マンションなら玄関の廊下側収納が最適です。

Q. 何年も見直していない袋があります。何から確認すべき?

A. 確認の優先順は ①食品・水の期限 ②電池(液漏れしていたら周りの機器ごと点検)③薬の期限 ④子どもの服・おむつのサイズ ⑤ライト・ラジオの動作、です。ついでに季節の衣替えもどうぞ。年2回(6月・11月)の定期見直しをカレンダーに登録してしまうのが確実です。