コラム

台風が次々に来る年の備え方|「備蓄が尽きる」問題への対処

2026年の夏は、台風の接近が相次ぎました。8月だけでも複数の台風が日本に接近・上陸し、関東を横断したものもありました。

台風対策の記事はたくさんありますが、意外と語られないのが「1シーズンに何度も来る場合、どう備えを回すか」という問題です。この記事では、連続接近シーズンならではの注意点を整理します。

1回目で使い切ってしまう問題

台風が接近するたびに、多くの家庭で同じことが起こります。

  • 水と食料を買い込む
  • お風呂に水をためる
  • モバイルバッテリーを満充電にする
  • 懐中電灯の電池を新しくする

そして台風が過ぎると、買った食料を普通に食べ、電池はそのまま使い続けます。次の台風が来たときには、備えが目減りしている——これが連続接近シーズンで起きがちなことです。

「使ったら翌日補充」をルールにする

対策はシンプルです。台風が過ぎた翌日か翌週末に、使った分を補充する。これを習慣にするだけです。

  • 飲んだ水の本数を、次の買い物で買い足す
  • 使った乾電池を補充する
  • モバイルバッテリーを充電し直しておく
  • カセットボンベの残数を数える

台風が去った直後は「終わった」という気持ちで補充を忘れがちですが、次はすぐに来ます。カレンダーやスマホのリマインダーに「台風のあと:備蓄補充」と入れておくと確実です。

日常的に食べながら備えるローリングストックの考え方が、まさにこの状況で効いてきます。

品切れは「2回目」のほうが深刻

台風が接近すると、スーパーやホームセンターから水・パン・電池・カセットボンベが消えます。そして流通が回復する前に次の台風が来ると、2回目のほうが手に入りにくくなります。

だからこそ、台風が来る直前ではなく、シーズンが始まる前にそろえておくことが重要です。6月ごろまでに1週間分を確保しておけば、シーズン中に慌てて買い出しに走る必要がなくなります。

「前回大丈夫だった」がいちばん危ない

同じ地域に何度も台風が来ると、「前回も大したことなかったから」という気持ちが生まれます。これが避難の遅れにつながります。

しかし台風は一つひとつ性質が違います。進路、速度、勢力、そして何より、その時点で地盤にどれだけ水が含まれているかが違います。

  • 前の雨で地盤がゆるんでいると、同じ雨量でも土砂災害が起きやすくなります
  • 川の水位が下がりきる前に次の雨が来ると、あふれやすくなります
  • 前回の強風で傷んだ屋根や塀が、次の風で壊れることがあります

つまり、2回目・3回目のほうが危険度が上がっている可能性があるということです。「前回大丈夫だった」は判断材料にしないでください。

前の台風の傷を点検する

台風が過ぎたら、次に備えて家の周りを見ておきましょう。

  • 屋根瓦のずれ、雨どいの詰まり、外壁のひび
  • ベランダや庭の排水口に、飛んできた葉やごみが詰まっていないか
  • 塀やフェンスがぐらついていないか
  • 飛ばされそうな物が新たに増えていないか

屋根に登るのは危険なので、地上から見える範囲で構いません。気になるところがあれば、次の台風が来る前に業者に相談してください。

なお、台風で家に被害が出た場合は、火災保険の対象になることがあります。片付ける前に写真を撮っておいてください(被災後にやること)。

停電も繰り返し起きます

台風による停電は、同じ地域で何度も起こります。1回目で懐中電灯の位置や使い方を確認し、不便だった点を書き留めておくと、2回目からの備えが具体的になります。

  • ライトの数は足りたか
  • スマホの充電はもったか
  • 冷蔵庫の中身はどうしたか
  • 暑さはしのげたか

くわしくは台風・豪雨への備え、停電への備え、避難のタイミングは大雨・洪水・土砂災害への備えをご覧ください。