介護・お金・終活・相続の話には、聞き慣れない専門用語がたくさん出てきます。ここでは、老後準備でよく登場する言葉を、初めての方にもわかるようにやさしく整理しました。それぞれの詳しい解説ページにもリンクしています。

介護の言葉

地域包括支援センター(ちいきほうかつしえんセンター)
高齢者の暮らし全般を支える公的な総合相談窓口。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーが在籍し、相談は無料。介護のはじめの一歩はここへ。→ 介護のはじめ方
要介護認定(ようかいごにんてい)
介護保険のサービスを利用するために、どのくらいの介護が必要かを判定する仕組み。要支援1・2、要介護1〜5の7段階。申請から結果通知まで原則30日以内。→ 要介護認定の流れ
ケアマネジャー(ケアマネジャー)
介護の計画(ケアプラン)を作り、サービス事業者との調整をする専門職。正式には介護支援専門員。ケアプラン作成の自己負担はありません。
ケアプラン(ケアプラン)
どの介護サービスを、いつ、どれだけ使うかをまとめた利用計画。本人・家族の希望をもとにケアマネジャーが作成し、途中で見直しもできます。
地域包括ケア(ちいきほうかつケア)
高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、医療・介護・予防・生活支援を一体で提供する考え方。
訪問介護(ホームヘルプ)(ほうもんかいご)
ヘルパーが自宅を訪問し、食事・入浴・排せつの介助や、調理・掃除などの生活援助を行うサービス。
デイサービス(通所介護)(つうしょかいご)
日帰りで施設に通い、食事・入浴・機能訓練などを受けるサービス。閉じこもり防止と、家族の休息(レスパイト)にも役立ちます。
ショートステイ(ショートステイ)
施設に数日〜数週間、短期間宿泊できるサービス。介護者の用事や介護疲れの回復に使えます。
レスパイトケア(レスパイトケア)
介護する家族が一時的に介護から離れて休息するための支援。ショートステイやデイサービスが代表例です。
高額介護サービス費(こうがくかいごサービスひ)
1か月の介護保険の自己負担が上限額を超えたとき、超えた分が払い戻される制度。→ 負担を軽くする制度
住宅改修費(じゅうたくかいしゅうひ)
手すり設置や段差解消などのバリアフリー工事に、介護保険から上限20万円(7〜9割)が支給される制度。工事前の申請が必要。→ 住宅改修の補助
福祉用具貸与(ふくしようぐたいよ)
介護ベッドや車いす、手すりなどを、介護保険を使って1〜3割の自己負担でレンタルできる仕組み。
特別養護老人ホーム(特養)(とくべつようごろうじんホーム)
公的な介護施設。原則、要介護3以上が対象で、費用が抑えめな分、地域によって待機が生じます。→ 施設の選び方
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)(サービスつきこうれいしゃむけじゅうたく)
見守りと生活相談が付いた高齢者向けの賃貸住宅。自立〜軽度の要介護の方が中心。介護は外部サービスを併用します。
介護休業・介護休暇(かいごきゅうぎょう・かいごきゅうか)
仕事と介護を両立するための制度。介護休業は対象家族1人につき通算93日(3回まで分割可)、介護休暇は年5日(対象家族2人以上で10日)。→ 仕事と介護の両立
区分支給限度基準額(くぶんしきゅうげんどきじゅんがく)
介護保険で1か月に使えるサービス量の上限。要支援1から要介護5まで要介護度ごとに決まっており、超えた分は全額自己負担になります。→ 在宅介護サービスの選び方
訪問看護(ほうもんかんご)
看護師が自宅を訪問し、医師の指示にもとづいて状態の観察・処置・服薬管理などを行うサービス。要介護認定があれば原則は介護保険、末期がんなど一定の場合は医療保険が適用されます。→ 在宅医療と人生会議
訪問診療(ほうもんしんりょう)
通院が難しい人の自宅へ、計画的・定期的に医師が訪問して診療すること。急な求めに応じて臨時に来てもらう「往診」とは区別されます。
小規模多機能型居宅介護(しょうきぼたきのうがたきょたくかいご)
「通い」を中心に、必要に応じて「訪問」や「泊まり」を同じ事業所で受けられるサービス。顔なじみの職員に一貫して対応してもらえるのが利点です。
介護休業給付金(かいごきゅうぎょうきゅうふきん)
介護休業を取得した雇用保険の被保険者に支給される給付金。休業開始時の賃金のおおむね67%。育児休業と違い社会保険料は免除されません。→ 仕事と介護の両立

お金・書類の言葉

成年後見制度(せいねんこうけんせいど)
判断能力が不十分になった人の財産管理や契約を、後見人が本人に代わって行う制度。家庭裁判所が選ぶ法定後見と、元気なうちに備える任意後見があります。→ 認知症とお金
任意後見(にんいこうけん)
本人が元気なうちに、将来任せたい人(任意後見人)と支援内容を契約で決めておく制度。判断能力が低下したときに効力が発生します。
家族信託(民事信託)(かぞくしんたく)
信頼できる家族に財産の管理・処分を託す仕組み。認知症による口座凍結の影響を受けにくく、実家の売却などにも対応しやすいのが特徴。
口座凍結(こうざとうけつ)
本人の判断能力が失われたと銀行が知ったとき、本人保護のために預金の引き出しや手続きが制限されること。事前の備えが重要です。
エンディングノート(エンディングノート)
医療・介護・葬儀の希望や連絡先、財産の在りかなどを自由に書き残すノート。法的効力はありませんが、家族が迷わないための道しるべになります。→ 終活・エンディングノート
高額療養費制度(こうがくりょうようひせいど)
1か月の医療費の自己負担が上限額を超えたとき、超えた分が払い戻される制度。入院時に「限度額適用認定証」を使うと窓口負担を抑えられます。
繰下げ受給・繰上げ受給(くりさげじゅきゅう・くりあげじゅきゅう)
年金の受け取り開始を遅らせる(繰下げ)と月あたりの受給額が増え、早める(繰上げ)と減る仕組み。→ 老後資金の準備
限度額適用認定証(げんどがくてきようにんていしょう)
入院などで医療費が高額になるとき、窓口での支払いを自己負担限度額までにとどめるための証。加入する健康保険で申請します。
未支給年金(みしきゅうねんきん)
年金は2か月に1回の後払いのため、亡くなったときに必ず残る未払い分。生計を同じくしていた遺族が請求して受け取ります。相続財産ではないため相続放棄をしても受け取れます。→ 親の年金と遺族年金
遺族厚生年金(いぞくこうせいねんきん)
会社員・公務員だった人が亡くなったときに遺族が受け取れる年金。金額の目安は本人の老齢厚生年金(報酬比例部分)の4分の3です。
年金振込通知書(ねんきんふりこみつうちしょ)
毎年6月ごろに届く、実際の年金振込額と天引きされる保険料・税金の内訳を示す通知。親の年金の実態を知るのにいちばん役立つ書類です。
高額介護合算療養費(こうがくかいごがっさんりょうようひ)
1年間の医療費と介護費の自己負担を合算し、上限を超えた分が払い戻される制度。申請しなければ支給されません。
特殊詐欺(とくしゅさぎ)
面識のない相手に電話やメールで接触し、金銭をだまし取る犯罪の総称。オレオレ詐欺、還付金詐欺、預貯金詐欺などが含まれます。→ 親を狙う詐欺の対策
クーリング・オフ(クーリング・オフ)
訪問販売などの契約を一定期間内なら無条件で解除できる制度。訪問販売・電話勧誘販売は8日間、マルチ商法などは20日間。通信販売には適用されません。

終活・相続の言葉

法定相続人(ほうていそうぞくにん)
民法で定められた相続人。配偶者は常に相続人となり、加えて子(第1順位)、父母(第2順位)、兄弟姉妹(第3順位)の順で決まります。→ 遺言と相続
法定相続分(ほうていそうぞくぶん)
遺言がない場合の、各相続人の取り分の目安。相続人全員の合意(遺産分割協議)があれば、自由な分け方もできます。
遺留分(いりゅうぶん)
一定の相続人に法律上保証された最低限の取り分。偏った遺言はこの遺留分を侵害し、かえって争いのもとになることがあります。
遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ)
相続人全員で遺産の分け方を話し合って決めること。合意内容は遺産分割協議書にまとめます。
自筆証書遺言(じひつしょうしょいごん)
本人が全文・日付・氏名を自書して押印する遺言。法務局の保管制度(1通3,900円)を使うと紛失や検認の手間を防げます。→ 遺言書の種類
公正証書遺言(こうせいしょうしょいごん)
公証人が本人の意思を確認して作成する遺言。方式の不備で無効になる心配が少なく、原本は公証役場が保管します。
相続放棄(そうぞくほうき)
借金を含む相続財産の一切を引き継がないこと。相続を知ってから3か月以内に家庭裁判所へ申し立てが必要です。
相続登記(そうぞくとうき)
相続した不動産の名義を変更する手続き。2024年4月から義務化され、取得を知ってから3年以内に行う必要があります。
基礎控除(相続税)(きそこうじょ)
相続税がかかるかどうかの境目。3,000万円+600万円×法定相続人の数。これを超える場合に申告が必要です。
準確定申告(じゅんかくていしんこく)
亡くなった人の その年の所得について、相続人が行う確定申告。原則、相続開始を知った日の翌日から4か月以内。
永代供養(えいたいくよう)
承継者がいなくても、寺院や霊園が供養・管理を続けてくれるお墓の形。合祀型・集合型・個別型があります。→ お墓・供養の選択肢
デジタル遺品(デジタルいひん)
故人がネット上に残したデータやアカウント、ネット口座、サブスク契約など。ロック解除方法の共有など「デジタル終活」が重要です。→ デジタル情報の整理
人生会議(ACP)(じんせいかいぎ)
もしものときに備え、本人が大切にしたいことや望む医療・ケアについて、家族や医療・介護者と繰り返し話し合い共有する取り組み。厚生労働省の愛称です。→ 在宅医療と人生会議
改葬許可証(かいそうきょかしょう)
お墓から遺骨を取り出して別の場所へ移すために必要な書類。申請先は「いま遺骨があるお墓の所在地」の市区町村です。→ お墓と墓じまい
祭祀承継者(さいししょうけいしゃ)
お墓・仏壇・位牌などを引き継ぐ人。財産の相続とは別に決まり、本人の指定があればその人が、なければ慣習によって決まります。
小規模宅地等の特例(しょうきぼたくちとうのとくれい)
自宅の土地について、一定の要件を満たすと330平方メートルまで評価額が80%減額される相続税の特例。適用には申告が必要です。→ 相続税はかかるのか
葬祭費・埋葬料(そうさいひ・まいそうりょう)
葬儀を行った人に健康保険から支給されるお金。国民健康保険・後期高齢者医療は市区町村の葬祭費、会社員の健康保険は埋葬料。申請期限は原則2年です。→ 葬儀の準備と費用
直葬(火葬式)(ちょくそう)
通夜や葬儀告別式を行わず、火葬のみを行う形式。費用は抑えられますが、菩提寺の墓に納骨できなくなることがあるため事前の相談が必要です。