よくある質問

実家じまいで多くの方がつまずくところを、質問と答えの形でまとめました。詳しい解説は各ページへリンクしています。

始め方について

実家じまいは、いつから始めればよいですか。

親が元気で、会話も判断もできるうちが最も進めやすい時期です。認知症などで判断能力が下がると、預貯金の引き出しも不動産の売却も本人ではできなくなります。「まだ早い」と思う時期がちょうどよいタイミングです。

何から手をつければよいですか。

家と土地の名義の確認、固定資産税の納税通知書の確保、そして重要書類と貴重品の回収です。片付けはその後で構いません。

全部でどのくらいの期間がかかりますか。

荷物が少なく相続人が1人なら半年程度、遠方で荷物が多く相続人が複数いると2年以上かかることもあります。

費用は全部でいくらぐらいですか。

片付けに10万〜60万円、手続きに5万〜20万円、解体するなら90万〜200万円が目安です。売却できれば収入で相殺できます。

親が片付けを嫌がります。

「片付けよう」ではなく「どこに何があるか教えてほしい」と、情報をもらう形から入ると受け入れられやすくなります。まずは自分の荷物を片付けるところから始めるのも有効です。

片付けと業者について

片付けは自分でやるべきですか、業者に頼むべきですか。

書類と貴重品と思い出の品は自分で、大量のごみと大型家具は業者に、という分け方が現実的です。判断が必要な作業だけ自分で担うと、負担が大きく減ります。

業者の見積もりが会社によって3倍違います。

珍しくありません。含まれる作業範囲(処分費・階段作業費・買取の有無)が違うためです。同じ条件で比べ、内訳を確認してください。

「無料で回収します」というトラックに頼んでもよいですか。

おすすめしません。多くは市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可を持っておらず、後から高額請求されたり、不法投棄されたりする例があります。

貴重品が出てきたらどうすればよいですか。

相続財産として扱い、いくらあったかを記録して他の相続人に共有してください。相続税の対象にもなり得ます。

仏壇はどう処分すればよいですか。

閉眼供養をしてから、仏壇店・寺院・専門業者・自治体の粗大ごみのいずれかで処分します。供養のお布施は1万〜5万円が目安です。

名義変更と相続について

相続登記をしないとどうなりますか。

2024年4月から義務化され、正当な理由なく3年を過ぎると10万円以下の過料の対象です。それ以上に、名義が変わらないと売ることも貸すこともできません。

2024年より前の相続も対象ですか。

対象です。この場合の期限は2027年3月31日までです。

相続登記は自分でできますか。

相続人が少なく、争いがなく、不動産が1つなら十分に可能です。法務局で無料の相談も受けられます。

遺産分割がまとまりません。3年を過ぎそうです。

相続人申告登記を使えば、いったん義務を果たしたことになります。ただし所有権は移らないため、売却するには改めて相続登記が必要です。

兄弟の共有名義にしてもよいですか。

登記はできますが、おすすめしません。売却に全員の同意が必要になり、共有者が亡くなるとさらに権利者が増えます。

相続税はかかりますか。

遺産総額が「3,000万円+600万円×相続人の数」以下なら、原則としてかかりません。ただし小規模宅地等の特例を使って基礎控除以下になる場合は、申告が必要です。

空き家と売却について

空き家のまま持っていると、いくらかかりますか。

固定資産税・保険・水道光熱の基本料金・管理費用で、年10万〜50万円が目安です。

固定資産税が6倍になるというのは本当ですか。

特定空家等または管理不全空家等に指定され、勧告を受けると住宅用地の特例が外れ、最大6倍近くになります。指導の段階で対応すれば避けられます。

解体すると税金は上がりますか。

上がります。更地には住宅用地の特例が適用されないためです。売れる見込みが立ってから解体するのが基本です。

古家付きで売るのと更地にして売るのはどちらが得ですか。

まず古家付きで売り出し、反応を見てから解体を判断するのが安全です。買主が自分で解体するケースは多く、その場合は解体費を負担せずに済みます。

売却で税金はかかりますか。

利益が出れば譲渡所得税がかかりますが、相続した実家なら空き家の3000万円特別控除が使える場合があります。使うには確定申告が必要です。

実家が売れません。

価格、立地、再建築の可否、境界、不動産会社の販売活動のどこに原因があるかを特定してください。買取、空き家バンク、隣地への売却という別ルートもあります。

家族とお金について

兄弟と意見が合いません。

先に結論を出そうとせず、査定額・固定資産税・修繕費といった事実を全員が同じ資料で見るところから始めてください。感情の対立を、数字の議論に置き換えるのが有効です。

費用は誰が払うのですか。

決まりはありませんが、相続財産(現金)から支払うのが最ももめにくい形です。立て替える場合は必ず領収書を残してください。

介護をずっと1人でやってきました。多くもらえますか。

寄与分として認められる可能性はありますが、ハードルは高いのが実情です。介護の記録や支出の証拠があるかどうかで判断が変わります。

遠方に住んでいて通えません。

戸籍集め、登記申請、査定の依頼は郵送やオンラインでできます。現地の作業は帰省1回に集約し、空き家の管理は代行サービスを使うのが現実的です。

相談できるところはありますか。

自治体の空き家相談窓口、法務局(登記)、税務署(税金)、司法書士、弁護士、不動産会社など、内容によって窓口が分かれます。相談先ガイドをご覧ください。