遺品整理の進め方と費用の相場

遺品整理の費用は間取りではなく物量で決まります。相場の幅と、金額を下げる方法、そしてトラブルを避けるための確認事項を整理します。

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遺品整理と生前整理・不用品回収の違い

似た言葉が並びますが、頼む相手も費用も変わります。

似ているようで違う4つのサービス
言葉意味特徴
生前整理本人が元気なうちに持ち物を整理すること本人の意思で進められるため、判断が速い
遺品整理亡くなった方の持ち物を、遺族が整理すること貴重品の捜索、供養、形見分けを含む
不用品回収不要な物を運び出して処分すること仕分けは基本的に依頼者が行う。安いが範囲が狭い
特殊清掃室内で亡くなり、時間が経った場合の清掃・消臭専門の資格と機材が必要。費用は大きく上がる

「とにかく運び出してほしいだけ」なら不用品回収のほうが安く済みます。貴重品を探しながら仕分けてほしい、供養もお願いしたいなら遺品整理業者が向いています。

遺品整理の進め方

  1. 親族に声をかける形見分けの希望を先に聞きます。作業後に「あれが欲しかった」と言われるのを防げます。
  2. 賃貸なら明け渡し期限を確認する家賃が発生し続けるため、賃貸物件はここが最優先です。管理会社に事情を説明すると、猶予をもらえることがあります。
  3. 重要書類と貴重品を探す通帳、権利証、保険証券、印鑑、現金、遺言書。ここが遺品整理の最重要工程です。
  4. 形見分けをする希望が重なったものだけ話し合います。
  5. 売れるものを分ける貴金属、着物、骨董、工具。まとめて処分する前に査定へ。
  6. 供養が必要なものを分ける仏壇、位牌、遺影、人形、お守り。
  7. 残りを処分する自分で出すか、業者に依頼するか。
  8. 清掃する売却・賃貸の予定があるなら、ハウスクリーニングまで行うと印象が変わります。

四十九日を待つ必要はありません

「四十九日が過ぎてから」と考える方が多いのですが、法律上も宗教上も決まりはありません。賃貸で家賃が発生している場合や、遠方から何度も通えない場合は、早く進めたほうが負担は軽くなります。逆に、気持ちの整理がつかないうちに無理をする必要もありません。

費用の相場と、金額が変わる条件

遺品整理の費用は、間取りではなく物量で決まります。同じ3LDKでも、物が少なければ15万円、多ければ50万円ということが普通にあります。

遺品整理の費用相場(地域・物量で変動します)
間取り費用の目安作業人数/時間
1R・1K3万〜8万円1〜2名/1〜3時間
1DK5万〜12万円2名/2〜4時間
1LDK7万〜20万円2〜3名/2〜6時間
2DK9万〜25万円2〜3名/半日
2LDK12万〜30万円3名/半日〜1日
3DK・3LDK17万〜50万円3〜4名/1日
4LDK以上・一戸建て22万〜60万円以上4〜6名/1〜2日

金額が上がる条件

  • エレベーターがない(階段作業費が加算されます)
  • 前の道が狭く、トラックが近くに停められない(横持ち費用)
  • 庭・物置・納屋・車庫がある(一戸建てで特に多い)
  • 家電リサイクル対象品が多い(別途リサイクル料金)
  • 土日祝や年末年始の作業
  • 特殊清掃が必要な状態(数十万円以上の上乗せになることがあります)

金額を下げる方法

  • 自分で仕分けを済ませておく:作業時間が減れば人件費が減ります。
  • 買取と組み合わせる:買取額を作業費から差し引いてくれる業者があります。
  • 平日に依頼する
  • 繁忙期を避ける:年末年始と3月は混み合います。
  • 複数社から見積もりを取る:最も効果があります。

買取をうまく使う

遺品整理業者の多くは、古物商の許可を持っていて買取もしています。処分費から買取額を差し引いてくれるため、うまく使うと総額がかなり下がります。

ただし注意点があります。買取と処分を同じ業者に任せると、価値のある品を安く見積もられても気づけません。金額が大きくなりそうなもの(貴金属、著名作家の作品、状態のよい着物、高級時計)は、別に専門業者へ査定に出すことをおすすめします。

査定額の記録を残す

相続人が複数いる場合、売却したものと金額の記録は必ず残してください。「いくらで売れたのか分からない」という状態が、後の不信につながります。買取伝票は捨てずに保管しておきましょう。

遺品整理で起きやすいトラブル

1. 追加料金の請求

作業当日になって「思ったより物が多い」と追加を求められるケースです。見積書に「追加料金が発生する条件」が書かれているかを確認し、書かれていなければ書き足してもらってください。

2. 残しておくよう頼んだものが処分された

口頭のやりとりだけだと起きます。残すものは1か所にまとめ、貼り紙をし、可能なら写真を撮って業者と共有します。

3. 貴重品が見つからない

作業前に自分で探しておくのが最善です。業者に任せる場合は、「現金・貴重品が出てきた場合はすべて報告する」ことを契約書に明記してもらいます。

4. 不法投棄

回収した物を山林や空き地に捨てる業者がいます。不法投棄されたごみから依頼者が特定されると、依頼者側の責任を問われることがあります。許可の有無を必ず確認してください。

5. 親族との対立

作業を終えてから「なぜ相談しなかった」と言われるパターンです。事前の連絡と、作業前後の写真の共有で大部分は防げます。

業者選びの具体的なチェック方法は業者の選び方にまとめました。

このページのよくある質問

遺品整理業者と不用品回収業者、どちらに頼めばよいですか。

仕分けを自分で終えていて、運び出すだけなら不用品回収業者のほうが安く済みます。貴重品の捜索や供養、形見分けまで含めて任せたい場合は遺品整理業者が向いています。

遺品整理の費用は誰が払うのですか。

決まりはありませんが、相続財産(現金)から支払うのが一般的で、もめにくい方法です。誰かが立て替える場合は必ず領収書を残し、後で精算できるようにしてください。

賃貸物件で、大家さんから早く片付けるよう言われています。

家賃が発生し続けるため急ぐ気持ちは分かりますが、相続放棄を検討している場合は注意が必要です。遺品を処分すると相続を承認したとみなされ、放棄できなくなる可能性があります。先に借金の有無を確認してください。

遺品整理士という資格を持つ業者は信頼できますか。

民間の認定資格で、遺品整理の知識を学んだ証にはなります。ただし資格があれば安心というわけではなく、廃棄物処理の許可を持っているか、見積書が明確かといった点を併せて確認してください。