解約手続きの一覧と、止める順番

順番を間違えると、片付けの途中で電気も水も使えなくなります。何を、いつ、どこに連絡するのかを一覧にしました。

読む目安:約8分

解約の順番を間違えない

解約手続きには順番があります。片付けが終わる前に電気と水道を止めてしまうと、作業ができなくなります。次の順で進めてください。

  1. 片付け・解体の予定を決めるいつ家を使い終わるかが決まらないと、解約日を設定できません。
  2. 郵便物の転送を先に手配する空き家に郵便物がたまるのは防犯上も危険です。早めに手を打ちます。
  3. 使わないものから解約する新聞、NHK、固定電話、インターネット、携帯、各種サブスクリプション。
  4. 片付け・解体が終わってからライフラインを止める電気・ガス・水道。解体する場合は業者と相談してタイミングを決めます。
  5. 火災保険は最後まで残す空き家の期間も火災や水漏れのリスクがあります。売却・解体まで継続するのが基本です。

解体するときの注意

解体工事では、水道を使うことがあります(粉じんを抑えるための散水)。電気とガスは事前の撤去手続きが必要ですが、水道は業者と相談してから止めてください。勝手に止めると工事に支障が出ます。

解約・変更の手続き一覧

解約・変更が必要な契約の一覧
対象連絡先必要なもの・注意点
電気契約している電力会社(検針票や請求書に記載)お客さま番号、住所、氏名。電話またはWebで可。立ち会い不要のことが多い
ガス都市ガス会社またはプロパン会社閉栓に立ち会いが必要な場合あり。プロパンはボンベの引き取りも依頼
水道市区町村の水道局電話またはWebで可。使用中止の申し込み
固定電話NTTなど解約すると番号は戻らない。休止扱いにする選択肢もある
インターネット・プロバイダ契約会社違約金の有無を確認。レンタル機器の返却が必要
携帯電話各キャリアの店舗死亡の場合は死亡診断書のコピーなどが必要。店舗での手続きが基本
NHK受信料NHKふれあいセンター住居がなくなる、または住む人がいなくなる場合は解約可能
新聞・牛乳などの定期購読販売店契約期間が残っている場合は精算
火災保険・地震保険保険会社または代理店解約は売却・解体後に。名義変更が必要な場合もある。未経過分は返戻される
クレジットカードカード会社年会費の引き落としが続くことがある
サブスクリプション各サービススマホやパソコンの明細から洗い出す
公共料金の口座振替金融機関口座凍結前に整理しておくと楽

郵便物と宅配便

空き家のポストに郵便物がたまるのは、「留守である」と外に知らせている状態です。空き巣に狙われるほか、重要な通知(税金、保険、行政からの連絡)を見落とすことにもなります。

郵便局の転居届

実家の住所宛の郵便物を、1年間、自宅へ転送してもらえます。窓口、郵送、インターネット(e転居)のいずれでも申し込めます。1年ごとに更新の手続きが必要です。

亡くなった方宛の郵便物も、相続人の住所へ転送してもらえる場合があります。窓口で事情を説明してください。

郵便物は情報の宝庫

転送されてきた郵便物から、家族が知らなかった保険契約や、ネット銀行・ネット証券の口座、借入の存在が判明することがよくあります。すぐに捨てず、少なくとも1年分は目を通してください。特に次の郵便物は要注意です。

  • 保険会社からの契約内容のお知らせ(毎年届くことが多い)
  • 証券会社からの取引報告書、運用報告書
  • クレジットカードの明細、消費者金融からの通知
  • 固定資産税の納税通知書(持っている不動産がすべて載っています)

解約ではなく「名義変更」が必要なもの

すぐに解約せず、名義を変えて続ける必要があるものもあります。

  • 火災保険:建物が残っている間は必要です。所有者が変わったら名義変更を。空き家であることを保険会社に伝えないと、いざというときに支払われないことがあります。
  • 固定資産税の納税義務者:相続登記をすれば自動的に切り替わりますが、登記前でも「相続人代表者指定届」を市区町村に出しておくと、納税通知書が届くようになります。
  • 電気・水道:売却や解体まで期間があり、管理のために通うなら、名義を相続人に変えて契約を続けます。
  • 自動車:相続による名義変更が必要です。放置すると自動車税の通知が故人宛に届き続けます。

空き家であることを保険会社に伝える

火災保険は、建物の使われ方(住宅として使用中か、空き家か)によって契約の区分が変わることがあります。空き家になったことを伝えずにいると、保険金が支払われない、または減額されるおそれがあります。手間でも必ず連絡してください。空き家向けの保険を扱っている会社もあります。

亡くなった直後に必要な届出

実家じまいとは少し離れますが、期限があるため一覧にしておきます。

亡くなった後の主な届出と期限
手続き期限窓口
死亡届死亡を知った日から7日以内市区町村
火葬許可申請死亡届と同時市区町村
世帯主変更届14日以内市区町村(世帯に残る人が2人以上の場合)
健康保険の資格喪失届14日以内市区町村または勤務先
介護保険の資格喪失届14日以内市区町村
年金の受給停止厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内年金事務所・年金相談センター
公共料金・NHKなどの名義変更早めに各社
生命保険金の請求原則3年以内保険会社
準確定申告4か月以内税務署(故人に確定申告が必要だった場合)

相続そのもののスケジュールは相続のスケジュールにまとめています。

このページのよくある質問

電気を止めると、何か困ることはありますか。

夜間の作業ができなくなるほか、換気扇や除湿機が使えなくなり、家が傷みやすくなります。また、防犯上も人の気配がなくなります。売却や解体まで期間があるなら、契約を残しておく選択肢もあります(基本料金は月1,000円前後)。

故人名義のままにしておくとどうなりますか。

引き落としは口座凍結で止まりますが、料金の請求は続きます。滞納が積み上がるほか、契約者が不在のため手続きが複雑になります。早めに名義変更か解約をしてください。

プロパンガスのボンベはどうすればよいですか。

ガス会社に連絡すれば引き取りに来てくれます。放置すると危険なうえ、ボンベはガス会社の資産であることが多いため、必ず連絡してください。

解約手続きに必要な書類は何ですか。

多くの場合、契約者名義の確認だけで済みます。ただし、故人名義の契約を相続人が解約する場合や、返金がある場合は、死亡が分かる書類(除籍謄本など)と相続人であることが分かる書類を求められることがあります。